【公募企画をお考えの方に・写真編】「その公募、ほんとにフォトコンでいいですか?」その3

(その2からの続きです)
(その1はこちら)

さて、その3は、その2 の冒頭でお伝えした、ハンドメイド作品や、イラストの公募企画をお勧めする部分です。

公募ストックのフォロワーさんに、イラストを描かれる方や、ハンドメイド作品を作られている方が割合的に多くいらっしゃるようだ、というのはすでにお伝えした通りなのですが、実は、イラストやハンドメイドについて、とくにハンドメイドは、今現在公募案件が非常にすくないのです。

地方の写真公募、フォトコンが、もし主催者の展望に反して、あまり反応が芳しいものではなく、また一方で、イラストの公募に応募したい、ハンドメイドをやりたいという人が多くいる状況に対して、それらを求める公募がすくないのであれば、そこでマッチングを起こせないだろうか? というのが、今回のVol.01 その1からその3 全体の趣旨なのです。

*   *   *

たとえば、ハンドメイド。

地方の特産品やゆかりのものをお題として出し、応募者はそれに沿う形で、ハンドメイド作品を作り、応募する。
作品は、作り易く量産に適したものがよいでしょう(それを選考基準とするのも手です)。
入選作品は、そのままその地方の方にその作り方を伝えてもらって、その地の新たなお土産品として定着するよう働きかける。
入選者は、作り方の技術を伝え譲渡する代わりに、ライセンスとして、売り上げが上がるごとにお金が入る。
入選された方は、強力なそのお土産物の宣伝マンにもなってくれるかもしれません。

または、イラスト。
これは、写真公募に似たようなものになるかもしれませんが、大事なのは、イラストは写真に比べより自由に描けるという部分にあるかと思います。
地方の風景 × 描き手のイマジネーションは、これまでにない、その地方の風景だけど、その地方の風景ではない、というような、不思議なコンテストを開催することができるかと思います。
(いわゆる“絵師”さんたちの作品を見たことがありますか?「これがほんとにアマチュアの作品なの?」と思えるような、素晴らしいものが本当にたくさんありますよ)
この場合、最初からその地方へ来てもらうのは難しいかもしれませんから(回数を重ねれば足を運ぶ人も増えていくのではないでしょうか)、主催者側で写真を浴びるほど撮って、しこたま主催者サイトにアップして、そこから選んでもらうなどの方法が良いような気がします。

どうでしょうか。イラストを描かれる方が多い、ハンドメイドをやりたい人が多い、というのは、公募ストックに特有のことかもしれませんが、イラストやハンドメイドの公募案件がすくないというのは、大きな事実で、考えるべき緒のひとつです。

もし、公募を土地起こしの手段として考えているのなら、写真のみならず(もちろん、イラストやハンドメイドにこだわる必要もないと思います)、様々な選択肢*を考えてみることで、より「その土地独自の色を持った公募企画」が立ち上がり、持続可能でより豊かな土地起こしへと繋がっていくのではないかと考えています。

*いま思いつきで書きますが、土地の食材を活かしたレシピコンテスト(この場合は「通販可能なメニューを考えて!」も面白いと思います)や、その場所では廃材として捨てるほかないものの有効活用アイデアコンテストなどもアリだと思います。

長々とした文章になりました。
公募を考える皆様の一助となれば幸いです。

2017-0817-2000